炭素埋設法の問題点

楢崎皐月先生の功績の一つは、「炭素埋設法」を提唱し、普及されたことです。

「炭素埋設法」とは、土地に穴を掘ることで損傷電位を作り、そこに炭素質を埋めることで、地表の電子密度を高くし、その結果還元力を増すことで動植物の生育に適した土地に変えていくことです。
楢崎先生はこれを体系化し、世に広められました。
通常、「ケカレチ」といわれるような土地は電子が不足しています。
そこに電子エネルギーを集める働きをする炭素を埋設することで、土地を「イヤシロチ」に変えていくことが可能です。
これにより、食糧増産などに大きく貢献されました。

この方法は、特に「木炭」製造業者等の手により様々な形で反映され、埋炭として広く行われるようになりました。
しかし、実際に「炭素埋設法」で効果を上げるためには、「木炭」を埋めれば良いというわけでなく、効果に大きな差が生じてしまうことが問題です。

一般的に、広く普及している埋炭、そして木炭の問題点として下記があげられます。

埋設する炭によって効果が大きく変わる

「木炭」一つとっても、効果には大きな差があります。
炭は、焼く温度によっても大きく役割は変わります。例えばバーベキューで使うような炭は、300℃ほどの低温で焼いたものを使うのが一般的です。
一方、美味しく遠赤外線調理ができる備長炭は、本来ウバメガシという樹種を材料とし、それを高温焼成したものを指しています(今では色々な樹種、焼き方も色々なものが備長炭として販売されてしまっています)。
高温で焼成しているので炭化が進み、炎や煙も出にくく長時間燃焼するため、食材を焼くことに適しています。
粗悪な素材をかつ低温で焼いたような「木炭」を埋設したとしても、効果は限定的。
しかも、持続して長期にわたり効果を発揮することはありません。
まずは埋設する炭の質が決定的に影響します。

有機物は土に還る

低温焼成している場合に付随する話ではありますが、本来木は有機物です。
例えば、木は枯れますと長い時間かけて分解され土に還ります。
それと同じことで、低温で焼いて充分に炭化していない炭を埋設すると、埋設直後には多少は効果があるにしても、長期的に見れば分解されて土に還っていきますので持続的な効果を期待することはできません。
これは、焼成温度が深く関係しており、適切な焼成温度で何処まで炭化しているか、によって大きく変わってくると考えられます。

炭の効能は様々

一般的に、炭はトイレにおいて消臭に使ったり、米をたくときにカルキを抜いてより美味しく炊くために使ったりもします。
これらの効果が何故おきるのか、それは炭には微細な穴がたくさんあり(多孔質と呼ばれます)、そこに悪臭成分やカルキなどを吸着する効果があると考えられています。
炭をおいてその吸着効果で環境改善するという効能と、炭を埋設して電子密度を高める効能はまったく別次元の話なのです。
電子密度を高めるという効果において、多孔質であるという特性はあまり関係ありません。
そのため、置き炭として効果を発揮するものを埋設しても、必ずしも電子密度を高める効果を期待することができません。

これらに目を向けず、「木炭」を大量に埋設したとしても、効果は限定的です。
もちろん「量」の影響もありますが、その前に埋設する素材が決定的に影響することを知ってください。