健康の大敵、「カビ」を予防しよう

そもそも「カビ」って何?

私たちは、日々様々なアレルゲンにさらされていますが、日常的に吸引する可能性が高く、
厄介なものが「カビ」です。
しかし、この「カビ」について、きちんと理解されている方は意外と少ないのではないでしょうか?
カビの種類は現在分かっているだけでも4万種以上あると言われています。
種類分けとして、善玉の「キノコ」と「酵母」、悪玉の「糸状菌」の3タイプに分類されます。
「酵母」は、味噌や醤油、パンのほか、ビールや日本酒などに役立てられていますが、
人体に悪影響を与えるのが「糸状菌」です。「糸状菌」の中にも多くの種類があり、
代表的な種類としては、浴室に発生する「クラドスポリウム」、
食品や畳などに発生する「ベニシリウム」、水回りで発生する「ロドトルラ」、
カメラのレンズなどに発生する「ユーロチウム」などが挙げられます。
また、空中を浮遊して人体に簡単に入り込むのが「アルテルナリア」と呼ばれ、
様々な病気の原因となります。
カビによる人体への影響は、カビそのものによる感染症と、カビによるアレルギー反応の
2種類に分けられます。感染症では、真菌性肺炎、白癬菌による水虫(皮膚真菌症)、
カンジタによる食道炎や胃腸炎、クリプトコッカスによる髄膜炎などがあり、
カビによるアレルギーは、喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎などがあります。
一般にカビによる感染症は免疫が低下した人に多く発症しますが、
カビによるアレルギーの症状の悪化は、免疫力に関係なく起きると言われています。

カビ対策で一番大切なのは「予防」

カビが増えないようにするには、普段の予防が大切です。
ここでカビが増殖しやすい条件をご紹介します。

〈 カビが増殖しやすい条件 〉

■栄養源がある
パンや餅などの食品はもちろん、塗料の成分や埃、
プスラスチックまでを栄養源として増殖する。

■湿度が高い
65%以上を好み、80%以上で急激に増殖する。

■温度が高い
カビが発育する最適温度は5~35度の範囲で、
20度を超えると急速に活発になり、28度前後に最も繁殖が盛んになる。
(一般的にカビは70度程度の熱で死滅する)

■換気が悪い
空気が滞留する場所を好む。

以上の「カビ」が増えやすい条件を知っていただいた上で、
簡単にできる予防策を挙げてみたいと思います。

〈 簡単にできるカビの予防策 〉

■部屋の湿度を50%前後に保つ
十分な換気を行い、除湿機などを活用し結露を起こさない。

■寝具などの手入れをこまめにする
天日干しや、押し入れへの乾燥剤の使用、布団乾燥機などの活用。

■押し入れや物置の湿気予防をする
定期的な換気を行う。

■水回りの水分をこまめにとる
濡れたまま放置せず、乾燥に努める。

■浴室の湿気や配管内に注意する
換気を十分にし、乾燥に努める。定期的に洗浄液を使い清潔に保つ。

■洗濯機に専用の洗浄剤を使う
定期的に洗濯漕の除菌清掃を行う。

「カビ」は、冬は暖房による結露によって、夏は日本特有の高温多湿の気候によって、
増殖するのに適した環境がつくられます。
「カビ」による健康被害を避けるためにも、日頃から予防をすることが大切です。

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